■あつまれ!循環する世界のクリエイターたち
未来を紡ぐプロジェクト TAKU NISHIMURA×エスケー鉱産 巨大参加型アート空間『未来の都市をつくろう』
2026年8月7日(金)・8日(土)・9日(日)

本イベントは、エスケー鉱産が製品加工を委託している岐阜県と愛知県の複数の工場を、彫刻家・TAKU NISHIMURAが見学し、そこで得たインスピレーションから制作した参加型アートを発表するものです。
2025年に開催した同イベントのレポートはこちらをご覧ください。

『未来の都市をつくろう』は、砂、レンガ、石、木、布、糸など、私たちの“衣・食・住”を支える素材を使って、お子様たちが思い描く「未来の都市」をつみき遊びのように作る参加型アートです。

2024年の岐阜市での開催から始まり、今年で3回目となる本イベント。2026年は2025年に引き続き、名古屋市の市民ギャラリー矢田第1展示室を舞台に開催し、延べ1,256名の皆さまにご来場いただきました。
会場には、お子様やご家族、引率の皆さま、そして世代を超えたボランティアさんが集まり、思い思いに手を動かしながら、ひとつの大きな「未来の都市」をつくり上げました。

■衣食住にまつわる材料たち
昨年に引き続き、協賛・協力企業の皆さまに様々な材料をご提供いただきました。
【衣】未利用生地


150年以上に亘りファッション業界を牽引し続ける繊維専門商社、瀧定株式会社様よりご提供いただきました。テキスタイルやアパレル製品の企画開発から仕入・生産・販売までを一貫して手がけられています。
製品の仕上がりチェック等に使用される布のサンプルは、役目を終えると使い道がなく捨てられてきました。
【食】タルク

タルクは、やわらかく滑らかな性質を持つ鉱物です。食品分野では、チューインガムの表面をコーティングする粉や、キャンディやチョコレートが互いに付着しないようにする用途など、お菓子製造の工程で活用されています。また、陶磁器の製造においては、タルクを加えることで表面がなめらかになり、白く美しい仕上がりの食器を作ることができます。さらに、耐熱性や絶縁性に優れていることから、工業製品をはじめ多様な分野で利用されています。
【住】レンガ


廃炉となった焼成窯が解体された使用済みレンガです。岐阜県恵那市にある、粘土や鉱物の粉砕加工会社、株式会社西尾クレー様にご協力いただきました。廃棄耐火煉瓦を選別して商品化することで産業廃棄物を減らすリユース・リサイクル事業も展開されています。
【住】玉石

鉱物の粒を小さくする粉砕機のひとつに、ボールミルという大きな機械があります。ボールミルの中に鉱物といっしょに玉石をいれて回転させることで粉砕します。役目を終えて小さくなった玉石は丸くてすべすべしており、景観用に再利用されています。株式会社西尾クレー様にご協力いただきました。
【住】カラフルな木材

彫刻家のTAKU NISHIMURAさんが大きな作品を制作したときに切った木のカケラです。
TAKU NISHIMURAさんはそういったカケラも捨てずに大切に使っています。
【住】ガラスサンド


使い終えたガラスびんを回収・色別に選別し、粉砕したガラスを道路舗装などに活用しています。ガラス砂は透水性に優れ、水たまりの発生を抑えるとともに、資源を再利用することで環境負荷の低減にもつながります。
今回は青、緑、白の砂をご用意しました。
■もう一度、シンプルな「つみき遊び」へ
1回目の開催では、砂やレンガ、石などを積み上げ、リアルな「つみき遊び」のように都市をつくることを中心に据えました。
2回目となった2025年は、「砕く」といったものづくりのプロセスを取り入れたり、照明によって朝・昼・夕・夜の時間の移り変わりを表現したり、坑道に見立てた布のトンネルをもぐっていく宝探しなど、さまざまなコンテンツを加えて世界観を広げました。
一方で、コンテンツを増やすほど運営は複雑になり、イベント本来の直感的に遊ぶ感覚が薄れてしまう部分もありました。

そこで今年は、あらためて原点へ。
「積む」「つくる」というシンプルな遊びを大切にし、お子様たちが正解を目指したり用意されたゲームをなぞるのではなく、自分の感性のままに素材と向き合える場を目指しました。

実際に会場では、お子様たちはただの材料の山から十分におもしろさを見出して、積み上げたり、組み合わせたりしながら、熱中して都市をつくる姿が見られました。




また、シンプルだからこそ、お子様たちは自らの想像を広げ、限られた枠組みを飛び出さんばかりに、素材の新しい使い方を考えたり工夫を凝らします。
それは、このイベントが3年間続いてきた中で、あらためて見えてきた大切な魅力のひとつです。




■みんなの中に広がる「未来の都市」
都市の姿は、毎年少しずつ変化しています。
今年、特に印象的だったのは、都市の中に「住人」が現れたこと。

これまでは建物や道路、自然など、都市の構造そのものを表現した作品が多く見られました。
しかし今年は、ハギレなどを使って人間や動物などの「都市の住人」をつくる方が数多く見られました。都市をつくるだけではなく、そこに暮らす人や動物まで具体的な姿をもってつくられたのです。




さらに、毎年のように都市の中には、水辺や木々、公園など、自然と人間が共生しながら、人々が文化的な暮らしを営む様子が伺える風景が必ず登場します。






お子様たちがつくる都市の中に自然が生まれ続けることからも、人間が自然と共生していくことへの感覚が、今のお子様たちの中にもしっかりと根付いているのではないでしょうか。
成熟した「都市」の在り方を、毎回ハッとする気持ちで受け止めています。

■天まで届け
今年の『未来の都市をつくろう』のテーマは「循環と再生」でした。
プロジェクトを通してエスケー鉱産の仕事に触れてきたTAKU NISHIMURAさんの、「資源の循環」を「水の循環」になぞらえて未来の都市の中に表現したいという構想です。
雨が降り、川となり、海へ流れ、蒸発して雲となり、また雨になる。その自然界の循環を、会場の中で抽象的に表現しました。
その一環として行われたのが、こどもワークショップ『雲をつくろう』です。
5月にお子様たちにつくってもらった雲は、8月の『未来の都市をつくろう』の会場に展示され、未来の都市の空を彩りました。
『雲をつくろう』のイベントレポートはこちらをご覧ください。


■遊んだあとの循環
会場では、「みらつむプロダクト」「樹脂コロ量り売り」「空ボトル」の3つのプロダクトを販売しました。

これらの中には、前回のイベントで遊び終わった資源を材料として活用したものもあります。役目を終えた素材を新たな形に変え、もう一度楽しんでもらう。イベントで生まれたものを、次の体験へとつないでいく取り組みです。
「みらつむプロダクト」

みらつむプロダクトは、新時代のコンクリート「メタカオリン製ジオポリマー」で作ったインテリア小物です。
昨年の『未来の都市をつくろう』で遊んだカラーサンドを混ぜ込んで製作しています。




「樹脂コロ量り売り」

TAKU NISHIMURAの樹脂コロに、昨年の『未来の都市をつくろう』で遊んだ布と糸が入っています。
お気に入りを発掘するワクワクと、量り売りのドキドキが大人気でした。


「空ボトル」

『未来の都市をつくろう』で思う存分遊んだあとは、好きな材料をボトルに詰めて、自分だけの地層やジオラマをつくって持ち帰ることができます。


グッズの売上は、今後の『未来の都市をつくろう』の運営費として活用していきます。
『未来の都市をつくろう』は、営利を目的とせず、できるだけすべてのお子様たちに開かれた遊び場であることを大切にしています。
参加無料・予約不要にこだわり、誰でもふらっと立ち寄れて、直感的にワクワクできる、お子様たちの原体験となる場を目指しています。

素材も、体験も、イベントそのものも、一度きりで終わらせない。その循環をつくることも、このプロジェクトが大切にしていることのひとつです。
■「未来の都市」はみんなでつくる
今年は、ボランティアを広く一般に募集したことで、運営として参加してくれる方々にも大きな変化がありました。
小学生、中学生、大学生、社会人まで、幅広い世代の方々がボランティアとして『未来の都市をつくろう』に関わってくれました。

ボランティアのみなさんは、スタッフとおそろいの「みねらるず」がプリントされたビブスとTシャツを着用して活動しました。
未来を紡ぐプロジェクトのマスコットキャラクター「となりのみねらるず」は、いつもみんなのそばにいる鉱産物の妖精です。

『未来の都市をつくろう』に参加者として訪れたお子様たちが、いつか成長して、今度は運営する側として戻ってくる。そんな嬉しい循環も、このイベントがこれから目指していきたい未来のひとつです。
■次の「未来の都市」へ
『未来の都市をつくろう』は、これからも続いていきます。
11月には、愛知県陶磁美術館 つくるとこ!陶芸館にて、2026年2回目となる『未来の都市をつくろう』を開催予定です。
次回のテーマは「越境」。
美術館と企業、地域と地域など、さまざまな境界を越えていく世界観を、参加者の皆さまと一緒につくっていきます。
場所が変われば、素材が変われば、集まる人が変われば、また新しい「未来の都市」が生まれます。次はどんな都市が姿を現すのでしょうか。
どうぞお楽しみに!

『未来の都市をつくろう in 愛知県陶磁美術館 つくるとこ!陶芸館』の詳細はこちらをご覧ください。
■謝辞
本イベントの開催にあたり、会場運営やサポートにご尽力いただいたボランティアの皆さま、多大なるご支援とご協力を賜りました協賛・協力企業の皆さまに、心より感謝申し上げます。
そして共催として会場を提供してくださった(公財)名古屋市文化振興事業団 [市民ギャラリー矢田]の皆さまにも、深く御礼申し上げます。
今年は、お子様から大人まで世代を越えた多くの方々に、都市をつくる仲間としてご参加いただくことができました。延べ1,200名を超える皆さまと一緒に過ごした時間は、私たちにとっても大きな発見と学びの機会となりました。

エスケー鉱産はこれからも、『未来の都市をつくろう』をはじめとする「未来を紡ぐプロジェクト」を通して、人と資源、人と人との新しいつながりを生み出しながら、未来を紡ぐ活動を続けてまいります。
YouTubeではTAKU NISHIMURAさんが弊社代表の星野とともに数々の工場へ突撃する様子や、昨年の『未来の都市をつくろう』の様子などをご覧いただくことができます。
今年の『未来の都市をつくろう』を撮影したアーカイブ動画も追って投稿予定です。
ぜひチャンネル登録をよろしくお願いいたします。


