—エスケー鉱産株式会社
代表取締役 星野大輔
■“ものづくりの精神”と培われてきた暗黙知
戦後、資源を持たない日本は、原材料を輸入しそれを加工して輸出する事で経済発展を成し遂げ、「世界の工場」と言われるほどに発展しました。 まさに“ものづくりの精神”が、日本の経済発展の土台でした。
日本の高品質な製品づくりを支えてきたのは大企業だけではなく、生き残るために努力を続けた無数の中小企業の存在があります。 高度経済成長の中で、日本各地で様々な高い技術が培われ、そういったものの中には簡単には言語化できない、経験によって習得した職人的な技能・知識、いわゆる暗黙知も数多くありました。
■今一度、ひとりひとりの技能に焦点を当てる
バブル景気が崩壊する1990年代初頭まで、日本の企業が世界一ともいえる発展を続けられたのは、その言語化しがたかった暗黙知を組織内で醸成・共有化し、組織外の知識をも積極的に取り込む『組織的知識創造』によって数々のイノベーションを生み出してきたからではないでしょうか。
しかし、バブル崩壊後、日本的手法から欧米型のマニュアル化した組織運営に重きを置く経営手法に潮流が変わったことにより、日本の企業が持つものづくりの力が減退したのもまた事実ではないでしょうか?
このマニュアル化した組織運営から、今一度日本のものづくりの精神を支えてきたひとりひとりの技能に焦点を当て、先達たちが継承してきた暗黙知を血の通った形で活かし、信念や理想にまで昇華したものを組織内で共有、ならびに組織外とも連携することはできないか?と自問自答を繰り返してきました。
■知識の継承、創造、そして未来へ
まだまだ経営資源が少ない我が社ではありますが、私の思い描く組織像を今の内に再定義し、コンセプトとして掲げてみたい、そしてまた、その目標を支えてくれる仲間が徐々に揃いつつある今が、
コーポレートコンセプトとして、
『 Sailing with Knowledge 』
をメッセージとして掲げるタイミングであると確信しています。
我々エスケー鉱産は、知識を携え、豊かな社会と未来の実現に貢献するべく、この世界という大海原に全力で漕ぎ出して参ります。